博報堂のクリエイティブ・プロデューサーで
スピーチライター・作家でもある
「ひきたよしあき」さんはご存知ですか?
ひきたさんの紡ぐ言葉で、
いつも日本語の美しさを再認識させられます。
(言葉のプロである彼は、
Facebook上の自身の投稿に対するコメントは
絵文字や顔文字を使わないでほしい、とのこと。
ごくたまにわたしもコメントを入れるのですが、
顔文字や絵文字、スタンプを使わない
やりとりの難易度の高さにかなり
神経を使います・・)
ひきたさんの言葉は、かっこつけたり、
美辞麗句ではありません。
誠実で、まっすぐ。
伝えたいことと読み手に伝わる内容に
齟齬がないんだろうなぁとわかるような文章。
今日もたまたま目にしたエッセイに
胸を打たれたので、
その一部をここで紹介しますね。
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日本人の人生は、花で歳を重ねる。
人生、あと何回、桜を観ることができるのか。
この「一瞬」を、誰と、どこで観るのか。
その時、何に思いを馳せるのか。
曲がりなりにも生きていることへの
感謝と祈りを込めながら、
桜が咲き、散る姿を観る。
桜を眺めるとき、心に松尾芭蕉の句が浮かぶ。
【さまざまのこと おもいだす桜かな】
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(「ゆっくり前へ ことばの玩具箱」より)