私たちは、もっと優しくていい。
だれに?
じぶんに。
たまに、愕然とする。
これまで、どれだけ
じぶんが傷ついてきたか。
その傷をなかったことにしていたか。
これくらいはしょうがないのよ、
と、傷を受け入れてきたことか。
そのうち、傷を傷とも
認識できなくなり、
痛みを痛みと感じなくなり、
幸せそうに生きる術を身につけた。
でも、服の下は傷だらけ。
無かったことにされた傷が、
今も血を噴いている。
傷が癒えていないことに
気がつけたら、
ほんとうは傷ついて
息も絶え絶えなじぶんを
見つけたら
もう大丈夫、と言ってあげよう。
見つけたから。
見つけてあげたから。
わたしがそこに気づいたから。
優しくする、
とは
ただ見ること。
何も意図せずに見ること。
大丈夫だ、とわかりながら
見ること。