ひとしずくの雨粒が
何年もかけて硬い石に穴をあけるなら
柔らかいわたしたちが
めまぐるしく変化しても当然のことなのだ。
変化がない、なんてありえない。
こころが、からだが、眼差しが変化し続けているのを
わたしたちが感じているかどうか。
ほんの数ミリの傾きに気づき、
それに寄り添うことができるのか。
それとも
これくらい、と思って無視してしまうのか。
「変わらないこと」がよいことなのではなく
どんなに変わっても「良い状態」
でいること。
それは、「変わらないこと」を死守するよりよっぽど、
難易度が高いことかもしれないけれど。